毎度!ねずみだ。
チェコフって誰だよ、と言うあなた。宇宙大作戦の「チェコフ」ですよ。ウォルター・コーニッグさんです。あ?知らない?失礼。
中学1年生の頃。クラスの「地味なグループ」に属していたねずみ少年は、校舎の隅でひっそりと「宇宙大作戦ごっこ」をして遊んでいた。テレビで何回目かの再放送をやっていて、ねずみ少年たちは夢中で見ていたのだ。
みんながそれぞれの役を演じて、勝手にストーリーをでっちあげるという、お金が1円もかからない平和な遊び。今思い返すと中学生になってもこんな事をやっていたのか、と少し不安になる。今の子供たちはスマホやニンテンドーなんかで遊んでいるというのに。
まあ当時のねずみ少年が今の私を見たらもっと不安になるだろうけどねあっはっはうるさいなーほっといてくれよ。
友達数人と集まって、まずは「宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である。 そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。 これは人類最初の試みとして5年間の調査飛行に飛び立った、宇宙船U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である。」と、イントロのナレーションを声を合わせて真似するのが作法。
歴史上の出来事なんて憶えないくせに、こういうテレビで流れるネタはあっと言う間に憶える。その後は「じゃあ、俺カーク船長!」「俺、ミスター・スポック!」なんて好き勝手に役になりきり。あとから仲間入りさせてもらったねずみ少年は大抵操舵士のミスター・カトウか航海士のチェコフ役だった。当然出番も少ない。
「船長!大変です。巨大隕石がこちらにやってきます!」なんて。体がでかく、デブでメガネの斉藤君がいつもカーク船長の役。カーク船長は眼鏡もかけていないし、そんなに太ってないのに。緊急事態と言えば「巨大隕石」か「宿敵クリンゴン星人の襲来」。広い宇宙だから他に緊急事態は起きないのか、それとも中学一年生の脳みそではほかに思いつかないのか。
エンタープライズ号の調査飛行は5年間にも及ぶけど、ねずみ少年たちの宇宙大作戦は、毎回短い休み時間の間に終わってしまう。なので早いとこ未知の惑星に降り立ったり、宿敵であるクリンゴン星人をやっつける必要がある。
海外からやってきたこのドラマにはアニメ版もあり、そっちも何度も再放送されていて見ていた。ねずみ少年たちは話題には事欠かない。(アニメ版の宇宙大作戦でミスター・スポックが6本指の設定だったような記憶があるのだが、検索しても出てこない。私の記憶違いなのだろうか。誰か「私もそんな記憶があります!」という方は、私が嘘つきだと罵られる前に連絡を乞う!)
宇宙を旅するエンタープライズ号のプラモデルなんて、いくつ作ったか憶えていない。日本のメーカーが作ったのではなかった(プラッツというアメリカのプラモデルメーカー)ので、なんとなく粗悪な品質だった記憶がある。
というわけで。ネットで「チェコフ(ウォルター・コーニッグ)」が亡くなったのを知り、気になって他の主要なメンバーを調べてみた。(2026年調べ)
ウィリアム・シャトナー(船長:カーク)95歳でご存命
レナード・ニモイ(副艦長:ミスター・マッコイ)2015年2月没
デフォレスト・ケリー(船医:ドクター・マッコイ)1999年6月没
ジェームス・ドゥーアン(機関主任:チャーリー)2005年7月没
ジョージ・タケイ(操舵士:ミスター・カトウ)89歳ご存命
ニシェル・ニコルズ(通信士:ウラ中尉)2022年7月没
かくて航海士はミスター・マッコイやドクター、チャーリーやウラ中尉と一緒に、「人類に残された最後の開拓地」である宇宙を飛び回る旅に出かけた。
地上に残されたカーク船長と操舵士のミスター・カトウは、皺だらけの顔で宇宙を旅している仲間たちに思いを馳せている。
というわけでUSSエンタープライズ号の航海士を務めたチェコフのご冥福をお祈りします。
じゃ、また。